放射線科では、全診療科目の画像診断を横断的に学習する。各科目の主要疾患を取り上げて画像の診方を学習する。最も重要な教科は神経であり、脳血管疾患が取り上げられる。CTとMRIの違い、拡散強調画像、脳梗塞・クモ膜下出血の所見などの基本的なことを思い出しながら勉強すれば試験は問題ない。次に重要なのは消化器、肝・胆・膵、呼吸器あたりである。
疾患の所見に加えて、放射線の基礎知識も学ぶ。放射線感受性に関する問題や放射線の副作用などである。どれも一度は聞いたことのある知識なので、ある程度勉強してきた人は楽だと思う。
放射線科では診断と治療がある。診断は画像診断であり馴染みあるが、治療は血管内治療と放射線治療にわかれ、医学生の知識として問われるものは放射線治療のスケジュールぐらいであり、やはりメインは画像診断である。
有名な教科書はどれも古いが(2010年前後出版)、典型的な画像所見は年を経ても変わらないので、多少古くてもいい教科書は使う価値があると思われる。
2021年現在、「ラジエーションハウス」という放射線科医を中心としたラブコメ青年漫画が注目を浴びており、進路としての放射線科医も人気が出てくるかもしれない。
疾患の解説はSTEP放射線科が詳しいが、画像解説がいまいちである。画像診断コンパクトナビや100問ノススメは画像所見のシェーマが優れているため、画像問題が苦手な学生でも読みやすい。内科的な解説が少ないという欠点はあるが、今まで使用してきた教科書を併用すれば問題ない。100問ノススメのシェーマが大変わかりやすく、短時間ですませたいという人にはお勧め。放射線科の疾患は他科目の際にも勉強しているので、あっさり仕上げてもいいかとも思う。
放射線科で扱う疾患を詳しく学びたい場合は標準放射線医学がある。かなり分量が多いため、オーバーワークにならないように気をつける。
分類 | 書名 |
要点 | STEP放射線科 |
国試マニュアル100% | |
100問ノススメ | |
画像診断コンパクトナビ | |
詳細 | 標準放射線医学 |
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