組織病理アトラスと双璧をなす標本集。両者とも、写真の量や値段、詳しさは同じ程度なのでどちらを使うか悩むところである。好みで決めていいと思うが、「病理組織の見方と鑑別診断」は病理組織所見の読み解き方に重点を置いており、鑑別診断という特別コラムがあるのが最大の特徴である。類似疾患の鑑別診断をすることは、定期試験だけでなく、国試対策にも重要であるため、この本は重宝する。
組織病理アトラスに関しては、臓器別にその発生や構造,機能,主な疾患のリスト、関連病変に関する簡潔なまとめが載っていて使い勝手が良いという特徴がある。ただし、そのまとめは別に教科書を持っていれば事足りる内容である。「組織病理アトラス」の方がより臨床向きである。
ページの構成としては1ページ1疾患、半分(1ページ4枚)が写真、下半分が解説となっているため、非常に読みやすい。
・病理実習時に重宝する名著
・アトラスの中でも利用価値の高い一冊。
・将来医師になってからも使える。
・大学では組織病理アトラスよりも人気であった。
書名 | 著者 | ページ数 | 出版社 | 発売日 | 価格 | Amazon |
病理組織の味方と鑑別診断 | 赤木忠厚,大西義久,笹野伸昭 | 558 | 医歯薬出版 | 2007/07 | 13,650円 | ○ |