できったシリーズの中でも評判の良い一冊。神経疾患は解剖部分が複雑であるため、暗記しづらく、どうしても難しい印象を受けてしまう。そこを図と丁寧な解説でフォローしているのが本書である。神経では、丸暗記してしまってはダメな項目が多い。例えば、MLF症候群の眼の向く方向や延髄外側症候群の症状などが挙げられる。本書では、なぜそのような症状が出るのかを、解剖の知識と合わせて理解できるようになっている。
神経分野の勉強は、本書とイラスト解剖学があれば完璧であると思う。
STEPシリーズだと、文章中心なので、少々理解が難しいところもあるかもしれない。
・動系、感覚系の走行がいまひとつ憶えられない人にとっては非常に良い。
・専門用語を図でしっかりと理解させようとする意図が感じられる。
・総論の伝導路の部分は秀逸。
・これ以上神経内科を簡単に説明している教科書はない。
総論は利用価値あり。各論はいまいち。
書名 | 著者 | ページ数 | 出版社 | 発売日 | 価格 | Amazon |
病態生理できった神経 | 村川裕二 | 329 | 医学教育出版社 | 2011/02 | 4,410円 | ○ |