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*腹部診察概要 [#r9c76e6e]
腹部の診察は、視診→聴診→打診→触診である。腹部硬直を防ぐために、刺激の少ない順におこなっていく。
痛みの場所に配慮しながら診察を行う。

**腹部診察当日 [#q0700ace]
「左腹部の痛みを訴えて来院した患者さん」という設定の場合あり。しかし、患者に「痛みはないですか」と聞いても「ないです」と答えられる事例が出ている。

**視診 [#ae79dd08]
腹部全体をくまなく見ているそぶりを見せる。膝を曲げたり、乗り出したりして、上方から、側方から、対側から観察する。
皮疹、手術瘢痕、静脈怒張、皮膚線条、腫瘤、拍動など。
**聴診 [#od863f9a]
腸蠕動音：一か所を30秒聞く（実際のOSCEでは時間が無いので20秒程度で良い）&br;
血管雑音：腹部大動脈

**打診 [#f72d84e9]
手を温め、手が冷たくないかの声掛けをする。また、痛い場所は最後に打診する。
***腹部全体の打診 [#hedb21c1]
9箇所
アイコンタクトで痛みの確認
***肝臓の打診 [#w97f7a9c]
肝臓上縁を右鎖骨中線の頭側から確認する
肝臓下縁を右鎖骨中線の尾側から確認する
***脾臓の打診 [#j7950b15]
トラウベ三角に濁音界が無いか確認する

**触診 [#uf84d258]
膝を曲げた体位にする。痛みの場所は最後に触る。
***浅い触診 [#v14b3d98]
片手で9か所浅く探るように触る。

***深い触診 [#i21de77e]
両手で深く押し下げる。

***肝臓の触診 [#ma86768d]
腹式呼吸を指示。呼気のタイミングに合わせて手を押し込む。
掌を下にして肋骨下縁に押し込むようにして肝臓を触る。

***脾臓の触診 [#n9215505]
右側臥位になってもらう。腹式呼吸を指示。
脾臓の下の辺りから手を押し込むように触る。

*腹部診察のセリフ [#m48b3972]
腹部は平坦、皮疹・着色斑・手術痕なし、静脈怒張は認められません。
聴診器が冷たかったら言ってください。
手が冷たかったら言ってください。
どこか痛い場所はありますか？
（打診or触診の前に）膝を曲げてください。

*コメント [#q4a2718e]
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