頭頚部診察概要

頭頚部診察では頭部、眼、耳、鼻、口、頚部の6か所を見ていく。眼底鏡や耳鏡、舌圧子の使い方を覚えて、適格に使えるようにする。

頭頸部は舌圧子の使い方に慣れておく。意外と患者役は何度も口に入れられてるので辛そう。スムーズな手技を心がける。

顔の観察:左右差、浮腫、皮疹の有無
頭髪の観察:しっかり奥までかき分けて頭皮をくまなく見る。
頭皮、頭蓋の触診

眼瞼結膜の観察:指で下眼瞼を押し下げる。充血、浮腫、貧血の有無を確認
眼球結膜の確認:指で下眼瞼を押し下げ、上方視してもらう。
眼球突出の確認:横から眼球の突出具合を見る
瞳孔、虹彩の確認
対光反射:直接反射と間接反射を見る。計4回光を入れる。
眼球運動:頭を動かさないように指示する。

耳介およびその周囲の確認
聴力確認:指こすり、音叉。
耳鏡を用いた確認:耳介を後上方に持ち上げる。

鼻・副鼻腔

圧痛の確認:前額洞、上顎洞を親指で押す
叩打痛の確認:人差指で叩く。
左右差の確認

口腔

浅口腔部

口唇の確認:チアノーゼ、水疱、色素沈着
歯、歯肉の観察
頬粘膜の観察
舌の観察

深口腔部

口腔底、舌下面の確認
硬口蓋の観察:患者に上を向いてもらうように指示
軟口蓋・咽頭後壁の観察:舌圧子で舌を押さえて発声してもらう
口蓋扁桃の観察

唾液腺

耳下腺:示指・環指の指はらで触る
顎下腺:患者に頚部を前屈してもらって触る

頚部リンパ節

10か所を両側触る。その際、示指・環指で円を描くように触る。

耳周辺

耳介前部、耳介後部、後頭

顎のライン

下顎角直下、顎下、オトガイ下

胸鎖乳突筋

浅層、深層(首を触る側に傾け、摘むように触る)

その他

後頚三角、鎖骨上窩

甲状腺

視診

位置注意。甲状腺は思ったより下に位置している。分からない時は鎖骨の辺りを見ている様にすると無難。
嚥下してもらう。

触診

峡部を触る
葉部を触る:片手の拇指で気管を固定し、もう片方の拇指で触る。
嚥下してもらい、触る

頚部血管

外頚動脈視診
下顎角下2cmを聴診
甲状腺の高さで外頚動脈を片方ずつ触診

頭頚部診察のセリフ

頭頚部診察では所見を述べない。

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