基礎医学では一つの科目に多くの教科書があるため、臨床医学の教科書選びよりも頭を悩ませることになる。何冊も手元に置いておくとそれを使いきれずに持て余してしまうため、情報を整理して1〜2冊に絞っていく必要がある。
教科書を選ぶ際には、ー身の勉強スタンス、▲譽檗璽箸離譽戰襪鮃洋犬靴徳んでいく。以下、その2点について解説していく。

自身の勉強スタンス

「定期試験を通ればいい」という人と「大学の授業以上に勉強したい」という人では必要な教科書が違ってくる。
前者の場合は、評判の良い良著よりも、大学の先生が授業やテスト作成の際に参考にしていると思われる教科書のほうがはるかにいい。例えば、薬理学の授業でNEW薬理学を参考に授業プリントが作られていると感じたら、迷わずそれを購入すればいい。そして、試験対策の際にはプリントを中心に使用し、教科書には深入りしないことが大切である。試験を通すだけなら、教科書は参考程度にチラ見する程度でいい。

後者の「大学の授業以上に勉強したい」という人は、評価の高い教科書を購入したほうがいいと思われる。例えば、カッツング薬理学は世界的にも非常に評価が高く、深入りして勉強するのであるならば、そうした本で独学していくのがいい。ただ、自身で深く勉強したから試験が良くできるようになるかというとそうではないことに注意する。

レポートのレベル

臨床医学と異なり、ハイレベルな専門書を用いる必要はない。というより、そこまで求められないと思う。標準シリーズぐらいで十分である。

基礎医学のころは実験が多く、レポートをよく課されることになると思う。教科書を選ぶ際には、どれほどのレベルのレポートが求められるのか、また、自身がどれほどのレポートに仕上げたいのかも考慮する必要がある。
レポートがあまり重視されずに、自身もそれほど詳しいレポートを書こうとしないのならば、試験対策も考慮してシンプルシリーズのレベルで問題ない。反対に、高レベルのレポートが要求されて、なおかつ配点も高い場合はそういうわけにもいかない。戸田新細菌学(微生物学)、標準生理学(生理学)ぐらいのレベルの教科書を使用したほうがいい。

以上のような点を考慮して基礎医学の教科書を選んでいく必要がある。

重視する科目

上級生になり、臨床医学を学ぶことになったとしよう。そうしたとき、最も復習回数が多くなる基礎医学の科目は、解剖学組織学病理学の3科目である。特にこの3科目はしっかりと勉強しておいて損はない。そして、使用する教科書も、定期試験をクリアするためだけに選ぶのではなく、先を見据えた選択ができるとよい。そこそこ詳しい教科書を手に入れておくと、上級生になった時もそのままそれを使える。この3科目は、医師国家試験を見据える上でも重要である。