概要

これまでその診療科の印象だけで「何科は儲かる」だとか「何科は割に合わない」などといったことが言われてきた。果たしてその印象が正しいのかどうか、各診療科の給料に関して、客観的なデータをもとにして相場を導き出す。

リクルートドクターズキャリアの求人データをもとに、常勤に関して高収入求人の割合を算出する。市中病院の常勤求人であるため、ある程度キャリアを積んだ後の年収と思っていただきたい。若い医師は大学に所属することが多いため、年収は各診療科のバイト代に依存する。

結果

診療科従事者数求人数1400万以上1600万以上1800万以上2000万以上
整形外科20,996人947422(44.6%)154(16.3%)70(7.4%)26(2.8%)
眼科12,938人20588(42.9%)36(17.6%)23(11.2%)7(3.4%)
耳鼻科9,211人10444(42.3%)20(19.2%)11(10.5%)2(1.9%)
産婦人科10,575人240100(41.7%)46(19.1%)36(15.0%)24(10.0%)
精神科15,187人415167(40.2%)60(14.5%)28(6.7%)9(2.1%)
外科系15,383人2087804(38.5%)275(13.1%)120(5.7%)39(1.8%)
泌尿器科6,837人25997(37.4%)37(14.3%)23(8.9%)10(3.9%)
循環器内科11,992人894318(35.6%)102(11.4%)36(4.0%)11(1.2%)
内科系6,1317人47271611(34.1%)524(11.1%)233(4.9%)65(1.3%)
皮膚科-12941(31.7%)12(9.3%)6(4.7%)1(0.7%)
小児科16,758人25374(29.2%)24(9.4%)11(4.3%)2(0.7%)
麻酔科8,625人29065(22.4%)15(5.2%)8(2.8%)2(0.7%)
救命救急科3,011人16234(20.9%)10(6.2%)4(2.5%)0(0%)
病理診断科1,766人397(17.9%)1(2.6%)1(2.6%)1(2.6%)
放射線科6,169人14826(17.6%)7(4.7%)4(2.7%)1(0.6%)

参考:リクルートドクターズキャリア2016年5月時点、厚生労働省診療科別医師数2014年12月

 公開されている求人情報であるため、医局人事に重きを置く外科系診療科は低めに出ている可能性あり。麻酔科が下位になっている時点で信頼性は低いとは思うが参考までに。また、従事者数に関しては2014年の厚生労働省のデータを用いているため、内科系、外科系の分類がリクドクのものと異なっている可能性がある。現に、外科系の従事者数に対する求人割合が高くなってしまっている。これも参考までに。
 給料に関しては、やはり眼科、産婦人科は上位に来ている。特に、産婦人科は2000万円以上の超高額求人10%であり、群を抜いている。両者は非常勤バイトの単価も高く、他科を圧倒する。隠れて需要が高い科は泌尿器科である。従事者数に対して求人数が多く、高額求人の割合も高い。将来的に開業も需要があるため、医師の中でもより安定した診療科であるといえる。
 麻酔科に関しては、上記の求人は実情と異なりそうだ。実際の求人では1日14万円、半日8万円というように、他科の倍額の求人がごろごろしている。間違いなくバイト単価トップは麻酔科であろう。

参考:麻酔科総合医局https://www.ikyoku.ne.jp/masuika/

非常勤の給料に関しては各診療科のバイト代を参照。

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