概要

出版社南山堂
著者伊藤隆
出版日2012年4月10日
ページ数853
改訂11年?
第3版
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解説

 南山堂が出版する解剖学における解説書である。解剖学の教科書で最も有名なものである。テキスト主体の解説書であるが、所々に簡略化された図があり理解を助けてくれる。一見するとイラストが少なく、時代遅れの教科書に見えるがそうではない。
動脈や静脈の走行などを、「なぜそのような走行になっているか」という視点で解説してくれるため、丸暗記に頼りがちな解剖知識も覚えやすくしてくれる。また、各単元の終わりには、それに関連する臨床事項の解説もあり、その部分は青字で書かれているため区別しやすくなっている。2012年に11年ぶりに改訂され、図が見やすくなった。
 非常に使い勝手の良い解剖書であるが、イラスト総数が少ないため、これ以外にもアトラス解剖学などのイラスト集は必ず携帯する必要がある。解剖学の教科書は、この解剖学講義とあと一冊のイラスト集で十分である。
 この本よりも詳しい解説書としてはグレイ解剖学が挙げられる。グレイ解剖学は詳細なイラストであるが、シェーマはむしろ本書のほうが見やすい。

Good

  • 臨床事項は、生理学や生化学の教科書と合わせて読むことでより理解を深めることができる。
  • 筋肉の起始-停止-支配神経-記載ページの表と神経の起始-分布-分枝-記載ページの表が大変便利。解剖学の試験では頻出である。
  • 極度に簡略化したイラストは、臓器の特徴を捕らえていてわかりやすい。

Bad

  • 模式図に関しては、これで十分と思う人もいるし、そうでない人もいると思う。
  • ラテン語索引が載っていないため不便

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