概要

出版社リブロ・サイエンス
編集東田俊彦
分類簡易的教科書
ページ数200〜450ページ
価格帯3,800円〜5,500円
改定
分野1.循環器
2.呼吸器
3.内分泌・代謝
4.神経・脳神経外科
5.血液
6.免疫、膠原病
7.消化管
8.肝・胆・膵
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解説

 リブロサイエンス社が発行している臨床医学シリーズ。歴史は大変浅く、2008年の中盤に第1巻が発売されたぐらいだ。この本の存在を知らない医学生も多いだろう。
 まず、このシリーズを説明するにあたって、リブロサイエンス社とは何かというところから説明する。リブロサイエンスは、医学生向けの教科書を出版している専門出版社である。2002年に設立された非常に新しい会社だ。そのため、この会社の作る教科書というのは質は高いのだが、知らない医学生も多い。有名な刊行物としては、共用試験対策シリーズ?が挙げられる。これはCBT対策本であるが、CBTよりも詳細な知識が掲載されているため、高得点を取りたい人に愛用されている。ちなみに、マイナー版はまだ出版されていない。掲載情報だけでなく、テキストのレイアウトも読みやすく工夫されている。
 今回のアイメディスンシリーズもその傾向を色濃く受け継ぎ、大変綺麗な作りとなっている。オールカラーであり、図の割合が多い。項目間が詰まっていないため、ぱっと見た目で何が書いてあるのかが把握しやすくなっている。文字数はSTEPシリーズよりも少し小さい印象を受けた。そのため、ページ数の割には内容量は多い。「肝・胆・膵」を一冊とするなど、情報量の多さではSTEPシリーズと同じかそれ以上かもしれない。監修は、MACの人気講師東田俊彦である。
 既存の簡易的教科書と比べるとSTEPシリーズに最も近い作りとなっている。内容量は同等だが、こちらのほうが断然読みやすいため、近い将来は「アイメディスン」がSTEPシリーズにとって代わるのではないかとも思ってしまう。。。。と思われたが、改訂が2012年頃で止まってしまっている。新興の出版社の限界なのか。とはいえ、まだまだ使える教科書である。
 2021年時点での評価を付け加えると、上述の通り改定が止まってしまっていることが痛い。既存のSTEPシリーズ病気がみえるに食い込む新勢力と期待されたが、これでは第三勢力にはなりえない。読みやすいと言えばそれは否定しないが、敢えて10年前の教科書をメインに使うかというとなかなか難しいものがある。

画像

  • テキストとカラーの図が7:3ぐらいで混じっている。行間もあり読みやすい。

コメント

最新の10件を表示しています。 コメントページを参照

  • 簡易教科書の中では最も詳しいです。最終的には好みだとは思いますが、内容が不正確な“STEP”や、図表がもう一つな“病態生理できった”にするくらいなら、“iMedicine”をお勧めします。個人的には“病気がみえる”が最も好きなのですが方向性が違うので本シリーズも併用しています。欠点は字が小さいことと箇条書きが多いことで、読み物としては少し読みにくいかも。あと、値段が少々高めです。色々な面で“病気がみえる”の対極に位置する簡易教科書であると思います。 -- 現6年生の感想? 2012-10-30 (火) 23:49:43
  • なかなか素晴らしい教科書だと思います。 -- 2019-03-31 (日) 20:24:26
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